『原発NON!』展に参加します
『原発NON!』展に参加します。私は絵を3点と、あやしい小さな詩をお目にかけます。
2012年3月9日(金)〜19日(月)
free art space ポルトリブレ(グループ展、東京都新宿区)にて
くわしくはこちらのPDFファイルを参照ください。
http://chechennews.org/sharedoc/art/2012genpatsu_non.pdf
去年は本当にひどい一年でした。何人かの友人が東京を離れ、西へと、北へと去っていきました。世界が福島の核惨事に注目していましたが、私たちは原発をなくすことも、止めることもできませんでした。
日本は緩慢な自死に向かっている・・・。私はそう感じています。
しかし嘆いてばかりではいられません。どんな作品が出揃うかはわかりませんが、今、原発に『NON!』と言わなければ、私たちの制作=生活=生命の基盤が失われてしまいます。
ぜひ、ご観覧ください。何かを共有できれば幸甚です。(大富亮)
http://chechennews.org/sharedoc/fubarai/yufuri_youshi.jpg
http://chechennews.org/sharedoc/fubarai/yufuri_youshi.pdf
原発に「NO」と言う──大富亮新作展 (Say "NO" to Nukes - OOTOMI Akira Art exhibition)
原発に”NO”と言う──ごあいさつにかえて
私は幸区のはずれ、加瀬山のふもとで制作を続けています。展示している作品は、ここしばらく暖めていた、水彩画を中心としています。
PDFファイルのダウンロードはこちらから: 2011_oct_ootomi_dm.pdf
10月4日(火)〜9日(日) 10:00〜18:30
(初日のみ14時より、最終日17時まで)
「アートガーデンかわさき」第1展示室 入場無料
神奈川県川崎市川崎区駅前本町12-1 タワー・リバーク3F TEL 044-200-1415
http://homepage2.nifty.com/k-bunkazaidan/artgarden/
JR「川崎」駅東口。地上階へ下りて左手、駅ビルに沿って徒歩3分、タワーリバーク(青いガラス張りのビル)内。「京急川崎」駅からは徒歩2分。
私の絵は、高校生の頃に描き始めた、静物や人物などの具象画から、徐々に抽象的な作品に移っていきましたが、いまも、ときおり海や島などの具象的なテーマを描くことがあります。とくに毎年、旅をしてきた西国出雲の沖に浮かぶ隠岐の島が、しばしば絵の中に現れます。私にとって海は、無限の水がゆるやかに波打つ、懐かしい場所です。
3月11日、その海からやってきた大きな地震と津波で、東京電力福島第一原発が大事故を起こしました。この事故によって、かつてない大量の放射能が日本中、世界中に放出されているのは、ご存知のとおりです。
私たちみんなが放射能を吸い込み、とりわけ福島や郡山をはじめ、各地の子どもたちの健康が損なわれようとしている、そんな状況の中で、絵を描き、それを見るというのは、一体どのような意味を持つのでしょうか。画家として、──表現に生きる者の一人として、考えこまざるをえません。
ただ少なくとも、どのような立場の人であれ、原発に”NO”を言うこと──それが、私たちみんなが最初にできることではないかと思います。
「原発がなくなったら景気が後退する」といった世迷い言には、お引き取り願わなければなりません。今も電気は足りているのに、そして地震はいつでも、どこでも起こりうるのに、人々の健康を損なってまで原発を動かしつづける理由などありません。
その裏にあるのは「日本が将来、核武装するために原発が生み出すプルトニウムが必要だ」という本音でしょう。原発がなければ核兵器は作れず、まさにワンセットの存在なのです。
絵、彫刻、音楽──アートはどれも、平和な世界にしか存在できません。戦争や放射能にまみれて、傷ついた世界で、アートがどんな慰めになるのでしょうか。
いろいろな意味で、アートは「自由」をめざすものです。私も、どのような形でか、自由を感じるようなものを作りたいと願っています。現実を変えるのは簡単なことではありませんが、人によって作られたこの社会は、人の意志によって、今よりよいものに変えられるという可能性が、いつでもあるはずです。
アートを見ることや、感じることが、どこかで未来を信じることにつながってほしいと思います。どうぞごゆっくり、ご観覧ください。
大富 亮 2011年10月4日
TYPE MANIERA展を開催します。
地図を含むDMデータ:maniera_card2011c2.pdf
TYPE MANIERAというグループを作りました。正確には、10年くらい前に盟友・鍋田ともひろと作ったユニットを拡大解釈して、何かおもしろいことができないかと仲間を募りました。私・大富は「文明史的ターミナル・フェイズ」というテーマで作品を展示します。
タイプとは、形式。マニエラは方法。アートにとって、感受性を高めることや、作りたいものを作ることは、目的ではなく前提。本当にひとに伝わるものになるためには、「どのような形を、どのような方法で」作るかということが、重要です。
21世紀に、芸術を作ること、見ることにどんな意味があるのか。すべてのアーティストに課された問いだと思います。美しいだけの美術はもう無用。作品だけではアートになりません! どのような文脈に作品を置くのか、それが大切だと思うのです。
「タイプ」は、活字のことでもあります。作品だけでなく、言葉をもうひとつの武器とする若いアーティストのグループ展です。ぜひ、足をお運び下さい。
会期:2011年8月2日(火)〜7日(日)
時間:10時〜18時30分(初日のみ14時より開場。最終日17時まで)
入場無料
会場:川崎駅前タワー・リバーク3F アート・ガーデンかわさき第2展示室
電話:044ー200ー1415
typemaniera[at]gmail.com
http://www.typemaniera.com
こんな時こそ心にアートを。反原発・イラクアートチャリティ展に出展します。
Index:
今日のトピックス/この日記の目的/福島第一原子力発電所の状況/使用済燃料プールの冷却/大気を経由した汚染/汚染水・海水を経由した汚染(海洋投棄)/地下水を経由した汚染/モニタリングデータ/計画停電は何のため?/イベント情報/重要情報のブックマーク
今日のトピックス こんな時こそ心にアートを。反原発・イラクアートチャリティ展に出展します。
おはようございます。
さて今日から、ある展覧会に絵を出品します。見にきてください。
こんな時に! ありえない!
会期:2011年4月25日(月)〜29日(金)午後3時〜午後8時 入場料無料
場所:多目的ギャラリー「ネコノマ」新宿区富久町33−3
地図はhttp://nekonoma.exblog.jp/13842434/ 一般:無料(カンパ大歓迎)〈参加作家〉村上史枝 増山麗奈 倉本逸馬 周香織 大富亮 織部佳積 ハニ・デラ・アリ ウィサム・ラディ カーシム・サブティ
会期中イベント多数! ビラを見てください(PDF) http://chechennews.org/dl/nekonoma.pdf
でも がんばるのはいやだ
というより がんばれと言われるのがいや
もし 私が人を励ますなら
「まあ、ボチボチやってきましょう」くらいで お茶を濁したいです
この展覧会は そのボチボチの一環であろうと
がんばるのなら 国のためとか 復興のためとかではなく
みんなが好き勝手やって つながって生きる自由な明日のためなんだ
大好きなみんなと
4/27、28日は画廊にいます。ぜひ遊びに来てください。
「ロンドンSW19から」さんの「チェルノブイリ・ベイビー」から「福島の子どもたち」へ。この記事を読むのは、人類の義務だと思いました。
それではまた明日まで、お元気で。
この日記の目的
福島第一原発事故に関する情報を、手短にまとめる試みです。不正確な点がありましたら、どうぞメールなどでご指摘下さい。 editor@chechennews.org (情報提供もお受けしています)
サイトの内容の引用やリンクはご自由にどうぞ。
福島第一原子力発電所の状況
3号機炉心上部で温度上昇。12日:170度から、14日:250度。注水の増強が必要。(4/14東電発表)
1号機の炉心の7割以上が損壊しており、燃料の被覆管のジルコニウムなどから大量の水素が発生、水素爆発の危機が迫っている。
さらに危険なのは、圧力容器内で溶融した炉心が水と接触して発生する水蒸気爆発である。そして、原子炉内部での再臨界の可能性も有識者から指摘され始めた。福島原発の危機的状況は、なお拡大している。
放射性物質の大量の放出が続いている。全体の量は公開されていないようだが、爆発などが起こっておらず、比較的落ち着いていた4月5日の時点でも、一日あたり154兆ベクレルが放出されていたという報道がある。同量が事故発生後24日間放出されていたと仮定すると、3,696兆ベクレルは軽く放出されている。
下表の通り、タービン建屋地下に高濃度の汚染水が流出した事実は、格納容器の破損を意味している。「柏崎刈羽原発の閉鎖を科学者・技術者の会」によれば、圧力容器の底部に溶融した燃料が到達し、底部の制御棒挿入部を壊して、吹き出している可能性が高い。
「低レベル汚染水の放出」と呼ばれる、事前予告のない放射性物質の海洋投棄が続き、世界的な問題になりつつある。すでに中国、韓国、ロシアの政府とメディアからは批判が続出しており、大気へのベントも含めると、風下の北米圏からの批判が強まるのも時間の問題。
原子炉にもともと設置されている冷却システムが復旧する可能性は極めて低い。格納容器への注水が即・放射性物質を含む漏水となっている現状を考えると、今後環境に排出される放射性物質の量は相当多くなるであろう。
1号機 | 2号機 | 3号機 | 4号機 | |
製造 | 1971年GE製 | 1974,GE,東芝 | 1976,東芝 | 1978,日立 |
空中写真 | ||||
主な出来事 | 3/12 水素爆発(原子炉建屋) | 3/15 水素爆発(圧力抑制プール) | 3/14 水素爆発(原子炉建屋) | 3/15 水素爆発(使用済燃料貯蔵プール) |
原子炉 | 燃料400体。炉心溶融。圧力容器破損の疑い。温度低下、ノズル部で260度(上昇)。圧力容器への真水注入を中断、水素爆発防止のため窒素注入中。 | 燃料548体。炉心溶融。圧力容器破損。圧力抑制プール破損。真水注入中(!)。 | 温度急上昇中。燃料548体。炉心溶融。圧力容器破損の疑い。真水注入中 | 燃料なし |
燃料の損傷率* | 70% | 30% | 25% | - |
使用済燃料プール | 使用済燃料292体、新燃料100体。水位、水温不明。注水中断 | 使用済燃料587体、新燃料28体。燃料破損の疑い。水位不明、水温(51度)。注水中 | 使用済燃料514体、新燃料52体。水位、水温不明。注水中 | 使用済燃料1331体、新燃料204体(!)。燃料棒の一部が破損。通常の100倍濃度の汚染水あり。水温90度前後。注水中 |
高濃度汚染水 | 2万5千トン。タービン建屋地下の汚染水は380万ベクレル/cc。核分裂生成物(死の灰)漏出か。複水器から貯蔵タンクへ移送中。 | 2万5千トン。取水口付近の汚染水はヨウ素131が210ベクレル/cc(法定限度の5300倍)。核分裂生成物漏出か。複水器から貯蔵タンクへ移送中。 | 2万2千トン。原子炉建屋地下に深さ5mの汚染水。タービン建屋地下の汚染水は390万ベクレル/cc。核分裂生成物漏出か | |
その他 | 原子炉建屋内の温度40度、湿度94〜99%の蒸し風呂状態。放射線値不明。人間による内部での作業は極めて困難。 | ウランとプルトニウムを混在させたMOX燃料を装荷。制御困難に陥りやすく、拡散した場合に毒性が最も高い。 | ||
主な出典 | *4/7東電発表値を採用 東京新聞連載「福島第一原発の現状」、NewYorkTimes"Status of the Nuclear Reactors at the Fukushima Daiichi Power Plant"など 空中写真はPhotos of the Day - Fukushima Dai-ichi Aerialsより |
|||
使用済燃料プールの冷却
すべて生コン圧送機で注水中。
大気を経由した汚染
参考図
ドイツ気象庁による放射性物質の飛散予想(むこう3日間)。放出源の濃度が分からないため、気候条件のみによる予想です。つまり、この期間のあいだにあり得るベントや爆発によって、放射性物質が放出した場合に、どのように拡散するかをシュミレートしたものなので、この図から直接、危険度を評価することはできません。くわしい説明はこちらを:"with eyes closed." by Kan Yamamoto http://www.witheyesclosed.net/post/4169481471/dwd0329
汚染水・海水を経由した汚染(海洋投棄)
4月に入り、東電はタービン建屋で見つかった汚染水約1万トンを海洋投棄した。オリンピック規格のプール3杯分にあたる。汚染水のほとんどは、事故後の冷却作業による注水が、炉心と使用済燃料プールを経由して漏出しているため、冷却すればするほど、放出量も増加する。今も建屋に溜まっている水だけで6万トンにのぼる。
[http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819595E0E3E2E2938DE0E3E2E6E0E2E3E39F9FE2E2E2E2:title= また、2号機の取水口付近からの汚染水は、流出総量が推定で520トン、汚染水に含まれる放射性物質の量は4700兆ベクレル(4700テラベクテル)だった。]
「海はごみ捨て場じゃない」全魚連関係者が東電に抗議。http://www.asahi.com/national/update/0406/TKY201104060148.html
今後、東北地方太平洋側の海洋は、かつてない規模の放射能汚染が続くと思われる。これについては、下記のフランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)が作成した図が参考になる。
「原発はコストの低い電源であり、日本経済を支えている」といった主張は、急速に無意味なものになりつつある。むしろ、「原発は極めてコストの高い災害をもたらし、日本経済にトドメを刺そうとしている」と考える段階に来ているのではないだろうか。
政府と東電は「海水の放射能は拡散することで放射線量が減少するので影響は少ない」としているが、実は拡散した核種をプランクトンが吸い込み、それを魚が食べ・・・という形で、食物連鎖のなかで、蓄積されていく。そして高濃度に汚染された魚介類を、私たちが食べることになる。
発電所の沖合い30キロの地点でも、ヨウ素131やセシウム137が観測されている。4月13日の厚労省の発表によれば、福島県いわき市沖・福島第一原発から35キロの地点で採取されたコウナゴから、1万2500ベクレル/kgの放射性セシウムを検出した。食品衛生法での暫定基準値の25倍。
今後は、規制値の変更(緩和)にも注意が必要。
参考:汚染水の拡散予測(フランスIRSNによる)
http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/2011/04/irsn-b3b6.html
地下水を経由した汚染
2号機周辺に設置された井戸から出た地下水の放射能濃度が、ここ1週間で17倍に増加している。ヨウ素131が1ccあたり610ベクレル。(4/15朝日 http://www.asahi.com/national/update/0414/TKY201104140463.html )
モニタリングデータ
首相官邸のサイトより:放射線モニタリングデータ
http://www.kantei.go.jp/saigai/monitoring/index.html
計画停電は何のため?
今月で計画停電が終了の見込みなので、この項目は過去ログに入れました。
http://d.hatena.ne.jp/ootomi/20110407/1302151867#keikakuteiden
イベント情報
ぜひ、ご参加下さい。
4月27日(水)
【緊急院内集会】<福島原発事故に関する公開質疑〜事態の見通しと対応策〜>
【日時】4月27日(水) 13:00〜15:00 (12:30 開場)
【場所】衆議院第1議員会館 1階 多目的ホール(定員198人)
http://2011shinsai.info/node/85
4月19日〜5月1日
貝原浩作品展「僕の見たチェルノブイリ」
http://kaiharaten.exblog.jp/11173245/
参考文献と、重要情報のブックマーク
原子力資料情報室 http://cnic.jp/
「福島原発震災」をどう見るか―私たちの見解(その1)http://kk-heisa.com/data/2011-03-23_kkkenkai.pdf (『柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会』)
「福島原発震災」をどう見るか―私たちの見解(その2) http://kk-heisa.com/data/2011-04-07_kkkenkai2.pdf (〃)
全国の放射能濃度一覧 http://atmc.jp/
小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章氏の情報発信 http://hiroakikoide.wordpress.com/
参考資料 マニュアルどおりにならない原発事故対応 〜パニックに陥らず、正確な情報で行動しよう http://d.hatena.ne.jp/chechen/20110325/1301023227
「社会情報リテラシー講義:福島原発事故をめぐる「安全」報道を考える」
-
- 第1回 「科学」「安全」「安心」:問題を整理する http://researchmap.jp/jowricset-111/#_111
- 第2回 基準と単位を整理する http://researchmap.jp/jo6nkzpvy-111/#_111
- 第3回 数値を確認する http://researchmap.jp/jo7wxgftu-111/#_111
- 第4回 事後と事前:安心と安全の境 http://researchmap.jp/joge2by5g-111/#_111
- 第5回 比べること:安心と安全の境(2) http://researchmap.jp/joxfh3rfa-111/#_111
- ベクレルとシーベルトの変換 http://panflute.p.u-tokyo.ac.jp/~kyo/dose/
<電力の将来>スペインの風力発電、最大の電力源に成長 http://newsfromsw19.seesaa.net/article/195003319.html
流言・デマによるパニックを心配して情報を伏せている方々へ 静岡大学防災総合センター教授 小山真人 http://sk01.ed.shizuoka.ac.jp/koyama/public_html/etc/riskcom.html
ISEP: 3.11後のエネルギー戦略ペーパー:無計画停電から戦略的エネルギーシフトへ http://www.isep.or.jp/images/press/ISEP_Strategy110404.pdf
日本の加害者化 ーー対岸から火事を眺めて http://newsfromsw19.seesaa.net/article/194703247.html
【福島原発震災(38)】フランスIRSNが海洋汚染のシュミレーション結果を発表 http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/2011/04/irsn-b3b6.html
http://sirocco.omp.obs-mip.fr/outils/Symphonie/Produits/Japan/SymphoniePreviJapan.htm
気象庁がIAEAの要請をもとにつくったシミュレーション http://www.jma.go.jp/jma/kokusai/eer_list.html
放射能漏れに対する個人対策(第3版) http://www.irf.se/~yamau/jpn/1103-radiation.html
(以上のまとめ:大富亮)
「質的に異なる生活」
友人の皆様へ──個展のご案内
今年も夏が近づいています。いかがお過ごしでしょうか。
私はこの夏、山形の眺めのよい丘の上と、アスファルトから太陽が照り返す新宿通りから、少しはずれた小さな画廊で、それぞれ展覧会を開きます。ぜひ、足をお運び下さい。
デジタル・テクノロジーが日に日に新しくなっていく中で、なぜ今さら油絵を描き、わざわざ足を運ばなければ観ることもできない展覧会というものを開くのか、時々、自問自答をします。
このことを考えるとき、私の心に浮かぶのは、大家族で暮らしていた幼い日々のことです。改築を重ねてすっかり込み入った間取りになった古い家の、わずかな壁面を埋めるように掛けられていたのは、若い日にアマチュアの画家であった母や大叔父が描いた、油絵や、パステル画でした。
母の故郷の島や港は、それらの絵を通して、私の記憶に残っています。きょうだいたちと過ごした夏の昼下がりにも、叱られて泣いた夜も、薄明かりのなかに、絵がありました。
ここで、それらの絵を詳しく語る紙幅はありませんが、絵は遠い国の美術館や画集の中ではなく、生活の中にあってこそ、いっそう豊かな意味を持つということは、言えると思います。
今、私たちは世界のどんな僻地から来たeメールにも、数分で返事をすることができますが、私は、30年や、50年を単位とするコミュニケーションの可能性と、その必要性を思うものです。
No.282 個展のご案内
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
■大富亮 個展のご案内
いままであまり宣伝しなかったのですが、チェチェンニュースその他の活動と並行して描いてきた絵を皆さまのお目にかけたいと思い、今週末にささやかな展覧会を開きます。来ていただけると嬉しく思います。
「結合子」 大富 亮個展
Otomi Akira Art Exhibition "Combinator"
3月20日(金)ー22日(日)11:00-19:00
会場:ギャラリー[1号室|2号室]
http://d.hatena.ne.jp/galleryroom12/
東京都千代田区神田神保町1-14 2F
交通:地下鉄 三田線・新宿線・半蔵門線 「神保町駅」 A5出口より徒歩2分
地図: http://d.hatena.ne.jp/galleryroom12/searchdiary?word=%2a%5b%c3%cf%bf%de%5d