「チェチェン 市民の証言」

 1月14日(土)午後10:10〜11:00
 NHK BS1 BSドキュメンタリー

 
 昨年9月3日の放送が延期になり、9月17日の予定も延期になって放送の実現があやぶまれていました。三度目の正直で本日の夜10時10分から放映されることになりました。(二度あることは三度ある)になったらごめんなさい。


 取材者ではありますが、編集作業にはいっさいタッチしていませんので、どのような番組内容になるかは分かりません。が、長期間にわたって複数の日本人テレビ関係者がチェチェン内に入ること自体、(取材時点では)奇跡的だったので、放映されるだけでも価値があると思います。

 みなさん、ぜひ見てください。

日本史上初のチェチェン戦争反対デモ

ootomi2005-11-21


 今日は、原稿の締め切り前日だというのに、東京池袋で行なわれた「チェチェン戦争反対」デモに行って来た。


 2005年11月20日午後1時30分より、東京池袋の中池袋公園で集会が始まった。チェチェンの戦争がはじまってから、この12月で11年を迎える。


 100万人の人口で20万人もの人が犠牲になっているにもかかわらず、これまで日本において屋外の集会とデモはなかった。参加者は75人で小規模のものとはいえ、踏み出した一歩は大きい。なにしろ、日本の歴史始まって以来の出来事だったからだ。


  最近、撮影をしていなかったので、ビデオとスチールカメラの両方の撮影にとまどった。


 デモの前には集会があったのだが、小さな公園にグループが二つ。ひとつは、アイヌ民族を無視した日露間の領土交渉に反対する人たち。公園のもう一方のすみではチェチェンでの虐殺に抗議する人々。


 この二つのグループが一緒になって池袋の街を行進した。


 私は、チェチェングループを写真撮影したりしていた。発言する人たちが、自分自身の言葉・自分自身の表現で想いを語っていたのが新鮮だった。集会での演説というより、トークショーのような趣であった。


 チェチェンの状況は悪化しているが、集会は、なぜか温かい雰囲気であった。なにしろ集会とデモに関して”素人”も多く、デモ出発前には念のためシュプレヒコールの練習をしたり、行進が終わってから、参加者が集まって記念撮影(集合写真)していたのが笑える。

 
 そんなわけで、少し疲れている。明日は、400字詰めで23枚の原稿の締め切り。いま、夜の9時なのに、まだ一字も書けていない。ああ、どうしよう・・。

                          2005年11月20日 林 克明

新書プレゼント

 昨年「信濃毎日新聞社」で連載していた原稿が集英社新書としてまとまりました。『フォトジャーナリスト13人の眼』集英社新書 日本ビジュアルジャーナリスト協会編)です。

 チェチェンの原稿と写真は4点入っています。ほかにも、イラクパレスチナなど厳しい状況におかれた人びとを描いた文章や写真が載っています。

 刊行を記念して「通販あれこれ」で2名の方に読者プレゼントをしています。もし希望されるなら下記をクリックして応募してみてください。

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新刊・「フォトジャーナリスト13人の眼」集英社新書

ootomi2005-08-31


九・一一以降時代は恐ろしいスピードで動き、人間の尊厳は脅かされ、世界はより混沌の度合いを増しているかのようである。激変する世界の中で苦闘する人間の視点に立ち、「戦争」の現実や「世界」の裸の姿に肉薄しようと、日々戦うジャーナリストたちがいる。気鋭のフォトジャーナリスト集団JVJAの参加者を中心に一三人の「映像」と「文章」を通じて、現在進行形の世界の姿を見つめてみたい。

【目次】

広河隆一「フォトジャーナリストとして生きる」/古居みずえ「追われるパレスチナ難民―パレスチナバグダッド」/土井敏邦「圧殺される小さき声を拾って」/亀山亮「戦争、悲劇の連鎖」/山本宗補「マイノリティーの視線で見る」/桃井和馬「『グランド・ゼロ』後の憂鬱」/林克明「閉ざされた声を聞く」/森住卓「今を伝えたくて―イラクから沖縄へ」/豊田直巳「虚構に彩られる戦争のなかで」/小林正典「命を見つめて」/佐藤文則「ハイチ、繰り返される悲劇 ―独立200周年を迎えて」/綿井健陽「九・一一同時多発テロ事件を追悼する前に……」/大石芳野「人間と認めないのか」

買ってね!

ガイドブックで「迷い」

旅行ガイドブック「行ってはいけない」(仮称タイトル未定)のチェチェンの部分(26ページ)を担当している。

チェチェン問題とは何か」という囲み記事で躓いている。つぎのうち、何を中心に書こうか迷っているからだ。ガイドブックなので、このような文章は短くしなければならないので、なおさら難しい。下記にあげる①を中心にして②を少し書く、というスタイルが「無難」といえば無難なのだが。

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何がなんでも観てもらいたい映画

「戦争と人間」第一部〜第三部 三百人劇場で上映中
8月6日(土)〜8月19日(金) 

■戦後60周年特別企画
『戦争と人間』560分(第一部〜第三部)一挙上映
1970年〜1973年作品
場所:東京都文京区「三百人劇場http://www.bekkoame.ne.jp/~darts/

無邪気な戦争好き国家主義者へ

 「やっぱり自衛隊を国軍にしなきゃ」
 「国際貢献で海外に自衛隊をどんどん派遣してどうして悪いの?」
 「ほんとうに中国の反日デモは頭にくる」
 このように単純に考える人が、おおむね40歳以下の人間では珍しくなくなっている。物事を突き詰めて考え、悩んだ末に言っているのではない。実に無邪気な人たちだ。

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閉ざされた声=チェチェン(9) アレクサンドル

ootomi2005-08-05

信濃毎日新聞2005年6月10日掲載の原稿を一部訂正

チェチェンのロシア人

 空襲と市街戦で破壊された住宅が連なるグローズヌイ東部の市街地。「十月区」と呼ばれるこの地区に住むアレクサンドル・ヴラドフスキー(51)と彼の家族は、八畳ほどの広さの物置で寝起きしている。隣にあった自宅は爆撃で壊れ、原形をとどめていない。
 アレクサンドルは、チェチェンで生まれ育ったロシア人である。一九九四年に第一次チェチェン戦争が始まるまでは、路面電車の運転手として働き、妻と二人の息子と平凡に暮らしていた。
 だが、戦災で路面電車の施設は壊滅。仕事を失ったアレクサンドルに代わり、妻のリューバ(49)がピロシキをつくって路上で売り、生計を立てている。

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