ポリトコフスカヤ事件捜査は終わっていない―NG紙副編集長語る

(6/18 ラジオ・リバティー)ロシア検察当局は、2006年に起こったジャーナリストのアンナ・ポリトコフスカヤ暗殺事件についての捜査を終了すると発表した。当局側は、3人の容疑者を特定したとしている。

ポリトコフスカヤは、2006年10月7日に、モスクワの自宅の集合住宅で射殺された。この事件は西側など国際社会に衝撃を与えたが、ロシア国内ではほとんど反響を引き起こさなかった。

6月18日に出された捜査終了についての声明のなかで、検事総長事務所の捜査委員会は、殺害犯としてセルゲイ・ハジクラバノフ、ジャブライル・マフムードフ、イブラギム・マフムードフの名を挙げた。そのうちハジクラバノフは元警察官で、あとの二名はチェチェンから来た兄弟だという。

しかし、アンナ・ポリトコフスカヤが殺害当時勤務していた「ノーヴァヤ・ガゼータ」紙のセルゲイ・ソコロフ副編集長は、捜査完了には程遠いとしている。
「私はすべての同僚に訴えたいです。今、何が起こっているかよく注意してほしいと。気をつけて公式声明を読めば、そこに書かれているのは<この事件の容疑者の名前を特定した>ということでしかありません。ということは、ポリトコフスカヤ事件の捜査は完了しておらず、たった一部が終わっただけなんです」

http://www.rferl.org/featuresarticle/2008/6/8CBFE68B-5375-40F8-92C1-2B3B1522ABD0.html

この件に関する日本語記事はこちら 

毎日新聞:ロシア 女性記者殺害、容疑者起訴

http://mainichi.jp/select/world/news/20080620ddm007030071000c.html

ロシア最高検察庁の捜査委員会は18日、モスクワの自宅アパートで06年10月に射殺されたアンナ・ポリトコフスカヤ記者の暗殺事件にかかわったとして容疑者3人を起訴したと発表した。【モスクワ】毎日新聞 2008年6月20日 東京朝刊

産経新聞:露当局「捜査終結」 06年の女性記者殺害

http://sankei.jp.msn.com/world/europe/080619/erp0806190825002-n1.htm

ロシアの反政権派女性記者、アンナ・ポリトコフスカヤさん=当時(48)=が2006年10月に射殺された事件で、露検察庁の捜査委員会(SK)は18日、拘束していた3人の容疑者を殺人罪で起訴し、「捜査は終結した」と発表した。ポリトコフスカヤさんはチェチェン紛争プーチン前政権の人権侵害に関する報道で国際的に高い評価を受け、その著作は日本を含む多くの国で翻訳・出版されている。事件は諸外国で衝撃を持って受け止められたものの、政権派メディアが支配的なロシアでの関心は低い。(モスクワ 遠藤良介)2008.6.19 08:22

共同通信:女性ジャーナリスト殺害で元警察官ら起訴

http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20080619120.html

 ロシアのプーチン政権を批判した著名な女性ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤさんが2006年10月に射殺された事件で、ロシア検察庁捜査委員会は18日、拘束していた元警察官ら3人を殺人罪で起訴したことを明らかにした。 ポリトコフスカヤさんは政権のチェチェン政策などを厳しく批判。殺害事件をめぐり欧米から「報道の自由への抑圧」などと批判が強まった。(共同)2008年06月19日 23:06

朝日新聞:黒幕不明のまま ロシア女性記者殺害事件の捜査終結

http://www.asahi.com/international/update/0619/TKY200806190221.html

 ロシアの検察総局は18日、チェチェン問題でロシアの前プーチン政権を批判したジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤさん殺害事件の捜査終結を発表した。殺害には、ロンドンに亡命中の富豪、ベレゾフスキー氏の関与も疑われていた。(モスクワ)2008年6月19日19時7分