原発に「NO」と言う 2 大富亮絵画展 (Say "NO" to Nukes - OOTOMI Akira Art exhibition)

川崎で展覧会を開催します。お近くの方はぜひ遊びに来てください。


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10月9日(火)〜14日(日) 10:00〜18:30(初日14時より、最終日17時まで)

川崎駅前タワー・リバーク3F 「アートガーデンかわさき」 第2展示室

電話:044-200-1415 川崎市川崎区駅前本町12-1 入場無料

地図は上のPDFファイルにあります。

ごあいさつ

 私の絵はだいたい、平和な気持ちの時に生まれる。世の中が平和なときはめったにないが、それなら家の中にだけでも平和を作り出し、その時に描く。もめごとを整理し、部屋を掃除し、机に光が差すようにし……ようやく絵が始まる。どんな小さくて短い平和でもいい。

 けれども、自分一人だけの平和というのも、嘘の匂いがする。家族だけで作ったちっぽけな平和の舟は、どれだけ外の世界の荒波に対して脆弱なことだろう。

 私たち家族の住む町にも、風が吹けば埃とともに放射能が舞い上がり、瓦礫を焼却するすぐ近くの工場から、汚染された煙が拡がっていることを、片とき忘れて、私は筆をとっている。

 遠い国に、大国による侵略がある。地域紛争によって失われていく命がある。尖閣諸島を材料に、戦争をたきつけようとしている政治家が日本にもいる。そしていま、原発周辺から避難している16万人の人々がいる。みな、嘘の平和の中にいる。

 私の絵は芸術などではなく、ある種の願望を素朴に描いているだけなのかもしれない。嘘ではなく、平和に生きたい、ということを。


 こうして絵を描きつつ、同時に追求してきた二つの課題──を、皆さんのお目にかけたいと思う。

 ひとつは、クルド難民Mさんのことだ。遠いトルコのクルディスタンクルドの国、地域)でトルコ政府に迫害され、日本に逃れたところ、ここでも様々な迫害にさらされた。今、Mさんは日本からの出国もできず、原発事故の放射能から避難していった家族と、離ればなれになってしまった。幼い子どもたちとMさんが一目でも会える見込みは、まだない。

 少しでも、彼の苦しみに共感してくれる人と出会いたい。

 もうひとつは、原発に抗議するための、電気代の不払い運動のこと。来年4月、東京電力柏崎刈羽原発を再稼働しようとしている。彼らは本気だ。私たちが素直に電気代を払っている限り、どれだけデモを繰り広げても、原発は再稼働されてしまうだろう。ひとりひとりが、直接に電力会社に対して意思表示をするときが来ていると思う。それが、「払わない」ということだ。

 会場では、この二つのテーマの「お話し会」を開きます。ぜひ、足をお運びください。ざっくばらんな雰囲気の中で、理解を深めていただければ幸いです。

日時
●10月13日(土)午後2時〜「日本における難民問題──クルド人難民Mさんをお招きして」
●10月13日(土)午後4時〜「誰でもできる!電気代不払いで、原発再稼働に抗議しよう!」(ともに参加費無料)

大富 亮 2012年10月9日