英国はザカーエフをロシアに送還するか？

９月２９日のインターファックス通信によると、駐英ロシア大使ユーリー・フェドトフは、英当局がザカーエフをロシアに送還するだろうとの見通しを語った。

「６月のロンドンでの爆破事件に関連して、われわれは英国側に対して、チェチェン分離主義者のザカーエフについての立場の変更をのぞむ。テロリズムとの戦いにおいては、ダブルスタンダードは決して許されないことを、多くの人が理解している。それがザカーエフ問題の解決の助けになると期待している。最近の英国の担当者のコメントに従えば、（送還は）ザカーエフの犯罪活動についての、もっと多くの証拠をロシア側が提出するかどうかにかかっていると理解できる。」

ザカーエフがロンドンの連続爆破に関わっている？？？

こんなことだから、ロシアの言うことはまったく信用できないのだ。濡れ衣の着せ放題ではないか。

１０月はじめのロシア・ＥＵサミットで、西側とロシアの関係は今までよりも「良好」になるのかもしれない。その一方で、ヨーロッパの喉にささった小骨か何かのように、チェチェン問題と、そのためにロンドンに亡命生活を余儀なくされているザカーエフが切り捨てられるのかもしれない。

ザカーエフは、チェチェン独立派の代表として、各種の非公式和平交渉に出席してきた。もともと、第一次、第二次の戦争を通じて何の犯罪行為にも手を染めていなかった。だから、以前もロンドンの裁判所でロシア側への送還をめぐって裁判になったときも、ロシア側は「証拠」など何も提供できなかった。結果は「送還せず」。今回も結局その結論が出ることを、常識的に期待するしかない。

ザカーエフが万一送還された場合、即、ロシア当局の逮捕が待っている。

Interfax: Britain may revise its position regarding Zakayev - Russian ambassador
http://www.interfax.ru/e/B/politics/28.html?id_issue=11390313