ロシアの汚職度ランキング

11月6日、国際的な汚職・腐敗防止を掲げて活動しているNGO「トランスペアレンシー・インターナショナル」(TI)が、2006年の各国汚職率ランキングを発表しました。
http://www.transparency.org/news_room/in_focus/cpi_2006/cpi_table

それによると、ロシアの汚職度は、163ヶ国中(奇麗な方から数えて)121位〜129位。順位に変動幅があるのは、ロシアの汚職度がルワンダやネパール、フィリピンなどの9ヶ国と同ランクだからです。


参考までに書くと、ルワンダは、映画『ホテル・ルワンダ』で話題になった、1994年の100日間で100万人が虐殺されたという、あのルワンダです。1994年は、第一次チェチェン戦争が始まった年でもあります。ネパールやフィリピンについては、アムネスティ・インターナショナルが、それぞれスピーキング・ツアーと緊急署名を呼びかけています。よろしければ以下をご覧ください。

▼全国スピーキング・ツアー2006 「紛争に苦しむネパール ―平和への手さぐり―」
http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=644

▼フィリピン:「政治的殺害」にストップを!
http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=663

TIロシア支部の職員は、「断固として腐敗と戦う」というプーチン大統領の台詞が、単なるリップサービスであると批判しています。

「他の国々を見ていると、政治的な競合や独立メディアが存在し、政府に透明性があり、国家が私企業に介入せず、市民社会が確立している国で腐敗が少ないことがわかります」

「一方ロシアでは、政治的な競合もなく、権力を持つ人間が法をねじまげています。アンナ・ポリトコフスカヤの殺害後には調査報道を行う者もいなくなり、市民団体は法務省とのやり取りばかりに時間を取られて、腐敗と戦う余裕もありません。政治家の腐敗が暴露されるとしたら、それは対抗勢力が選挙前にリークしているからにすぎません」

日本の汚職度ランキングは163ヶ国中(奇麗な方から数えて)17位で、アジア諸国の中ではシンガポール(5位)と香港(15位)に継ぐ順位となっています。