アレクサンドル・リトビネンコ追悼集会 -ロシアの闇とチェチェンの平和を考える-

ootomi2007-10-12

中澤孝之さんに聞くロシア治安機関の危険

 独裁化するロシア社会、を象徴するような人物が、昨年死亡しました。元FSB(ロシア連邦保安庁)将校、アレクサンドル・リトビネンコ氏です。
 リトビネンコ氏は、99年にモスクワなど数箇所の都市で発生した謎の連続アパート爆破事件が、「ロシア治安機関による陰謀だ」と主張していました。なぜ、国を守るはずの治安機関が、数百人ものロシア国民を殺戮したのか? そこには、現代ロシア最大の問題といえる、チェチェン戦争がかかわっています。この連続爆破事件を「チェチェンのテロ」と断定することによって、プーチン首相(当時)は第2次チェチェン戦争に乗り出したのです。
 リトビネンコ氏は、この連続事件のひとつ、「リャザン事件」に注目します。これは、ロシアの都市リャザンで未遂に終わった爆破事件で、地元警察が発見した爆薬、起爆装置を、FSBがいち早く回収し、「爆薬ではなく、砂糖だった。テロではなく、演習だった」という不可解な発表をしていますが、これは事実を大きくねじまげたものでした。また、アパート連続爆破事件の犯人はいまも逮捕されていません。
 イギリスに亡命し、ロシア政府が隠す陰謀を暴きつづけたリトビネンコ氏は、2006年11月23日、何者かが投与した放射性物質ポロニウム210によって暗殺されました。
 この集会では、6月に日本でも刊行されたリトビネンコ氏の著作「ロシア 闇の戦争」(光文社刊)の監訳を務められたロシア研究者の中澤孝之さんをお招きし、現代ロシアの実情に迫ります。

概要

日時 11月23日(金 祝日) 13時30分〜16時30分(開場13時00分)
くわしくは http://chechennews.org/event/