その他
さて、今日は緊急ニュースです。北海道電力の泊原発3号機は、定期検査が終わりに近く、「調整運転」をしていました。これは出力を100%出して発電もする、事実上の運転状態だったのですが、これを通常の運転に移行させようとして、政府・原発推進派は躍起になっています。おそらく、菅首相の退陣明言をふまえて、推進派の牙城・経産省が強力な巻き返しをしているのでしょう。
泊が再稼働することで、他の原発もなし崩しに再稼働し始めたら、脱原発の動きは遠のいてしまいます。
なお、これに関連して、明日、次のような集会があります。ぜひ、一人でも多くご参加ください。
(以下転送)
◆11日(木)予定の安全委員会は申し込みなしで傍聴できます。当日、安
全委員会のホームページ(http://www.nsc.go.jp/kaisai/anzen/anzen.htm)
に開催案内が載るので(朝、事務局に電話してもいいでしょう)、中央合
同庁舎4号館6階(千代田区霞が関3-1-1、最寄駅は国会議事堂前、霞ヶ関、
虎ノ門)に開催時刻の15分前までに行って、受付で「会議の傍聴に来まし
た」と言えば大丈夫だそうです(多数の場合抽選。身分証明書の提示が
必要な場合あり)。可能な方は傍聴して、しっかり議論を監視しましょう。
1.【明日】北海道、泊3号の本格運転に関する緊急院内集会のお知らせ
http://www.foejapan.org/energy/news/evt_110811.html
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福島原発事故後、初めての運転再開が強行されようとしています。北海道では連日、道庁前での座り込みが行われています。またデモや集会が予定されています。泊3号の営業運転差し止め訴訟も8月1日に提訴されました。泊3号の本格運転再開に関して、緊急に院内集会と政府交渉を行います。
●場所 衆議院第二議員会館 第4会議室
●日時 8月11日(木) 10:30〜13:30
●集合 10:15(ロビーにて入館証を配布します)
事前打ち合わせ 10:30〜11:00
政府交渉 11:00〜12:30
院内集会/記者会見 12:30〜13:30
●主催 Shut泊/ 福島老朽原発を考える会(フクロウの会)/
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)
国際環境NGO FoE Japan
2.【明後日】東電に自主避難で請求書提出&東電前アピール
「自主避難にも賠償を!」
東京電力に請求書を届けて「避難の権利」を実現しよう!
http://www.foejapan.org/energy/news/110809.html
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「原発事故さえなければ、故郷を離れることもなく、こんな思いをすることもなかった」。
水素爆発の直後、いつ次の爆発がくるかわからない状況下で、自宅の中ですら1マイクロシーベルトを超える状況下で・・・。自分と家族、とりわけ子どもたちを守るために自主避難に踏み切った人がたくさんいます。それ以上に、避難したいが、経済的な困難で避難に踏み切れない人がたくさんいます。
原発事故の結果生じた費用は、東京電力に請求できることになっています。しかし、現在のところ、いわゆる「自主避難者」(=政府指示区域等以外からの避難者)に賠償が支払われるかどうかは、はっきりとしていません。
私たちは、避難をした方や避難を検討している方の声を、請求書という形で東京電力に届けることにしました。自主避難した人、これからする人の「避難の権利」を守るため、みなさん、8月12日、集まってください。みなさんの怒りを東電に、暖かい励ましを自主避難者や、これから避難する人に届けてください!
日時:8月12日(金)15:30〜16:30
スケジュール:集合 15:30
請求書提出 16:00
場所:東電本社前(千代田区内幸町1-1-3)最寄駅:新橋
http://goo.gl/SXheB
※終了後、17:00から弁護士会館にて記者会見を行います。
弁護士会館10階 1003BCD会議室(千代田区霞が関1-1-3)
地下鉄/霞ヶ関駅(丸の内、日比谷、千代田線) B1-b出口より直通※「東電 請求書キャンペーン」については、こちらをご覧ください。
http://www.foejapan.org/energy/news/110804.html【問い合わせ先】
国際環境NGO FoE Japan
満田夏花(みつた・かんな)
E-mail: finance@foejapan.org
Index:
今日のトピックス/イベント情報/この日記の目的/福島第一原子力発電所の状況/放射線医学総合研究所への質問/大気を経由した汚染/汚染水・海水を経由した汚染(海洋投棄)/地下水を経由した汚染/モニタリングデータ/署名など、あなたにできるアクション/東日本からの避難に関するリンク/重要情報のブックマーク/読み物系ブックマーク
この日記の目的
福島第一原発事故に関する情報を、手短にまとめて共有する試みです。不正確な点がありましたら、どうぞメールなどでご指摘下さい。 editor@chechennews.org (情報提供もお受けしています)サイトの内容の引用やリンクはご自由にどうぞ。
福島第一原子力発電所の状況
1号機 | 2号機 | 3号機 | 4号機 | |
製造 | 1971年GE製 | 1974,GE,東芝 | 1976,東芝 | 1978,日立 |
空中写真 | ||||
主な出来事 | 3/12 水素爆発(原子炉建屋)、圧力容器破損 | 3/15 水素爆発(圧力抑制プール)、3/16圧力容器破損 | 3/14 水素爆発(原子炉建屋)、圧力容器破損 | 3/15 水素爆発(建屋) |
原子炉/圧力容器 | 燃料400体。炉心溶融。底部破損 | 燃料548体。炉心溶融。底部破損 | 燃料548体。炉心溶融。底部破損 | 燃料なし |
格納容器 | 破損 | 破損 | 破損 | - |
使用済燃料プール | 使用済燃料292体、新燃料100体。水位、水温不明。配管から注水冷却 | 使用済燃料587体、新燃料28体。燃料破損の疑い。熱交換器で冷却中 | 使用済燃料514体、新燃料52体。水位、水温不明。配管から注水冷却 | 使用済燃料1331体、新燃料204体(!)。温度90度。燃料棒の一部が破損。仮設ホースで注水冷却。倒壊の懸念 |
高濃度汚染水 | 1万6200トン。タービン建屋地下の汚染水は380万ベクレル/cc。核分裂生成物(死の灰)漏出か。複水器から貯蔵タンクへ移送中。 | 2万4600トン。取水口付近の汚染水はヨウ素131が210ベクレル/cc(法定限度の5300倍)。核分裂生成物漏出か。複水器から貯蔵タンクへ移送中。 | 2万8100トン。原子炉建屋地下に深さ5mの汚染水。タービン建屋地下の汚染水は390万ベクレル/cc。核分裂生成物漏出か | 2万2900トン。原子炉建屋地下。濃度も事故後に上昇を続けている。 |
その他 | ウランとプルトニウムを混在させたMOX燃料を装荷。拡散した場合に毒性が最も高い。 | もっとも多量の核燃料がプールに貯蔵されている。余震によるプールの倒壊・放射能の大規模拡散が懸念されている。 | ||
主な出典 | 東京新聞連載「福島第一原発の現状」、NewYorkTimes"Status of the Nuclear Reactors at the Fukushima Daiichi Power Plant"など 空中写真はPhotos of the Day - Fukushima Dai-ichi Aerialsより |
|||
爆発などが起こっておらず、比較的落ち着いていた4月5日の時点でも、一日あたり154兆ベクレルが放出されていたという報道がある。
原子炉にもともと設置されている冷却システムは復旧しなかった。格納容器への注水が即・放射性物質を含む漏水となっている現状を考えると、今後環境に排出される放射性物質の量は相当多くなるであろう。
放射線医学総合研究所への質問
「100ミリシーベルトまでは安全です。ただし単位は生涯です」という文書を発表している独立行政法人・放射線医学総合研究所に対して、公開質問をしています。まだ返事がありません。過去のやりとりはこちら: http://d.hatena.ne.jp/ootomi/20110614/
大気を経由した汚染
参考図
ドイツ気象庁による放射性物質の飛散予想(むこう3日間)。放出源の濃度が分からないため、気候条件のみによる予想です。つまり、この期間のあいだにあり得るベントや爆発によって、放射性物質が放出した場合に、どのように拡散するかをシュミレートしたものなので、この図から直接、危険度を評価することはできません。くわしい説明はこちらを:"with eyes closed." by Kan Yamamoto http://www.witheyesclosed.net/post/4169481471/dwd0329
汚染水・海水を経由した汚染(海洋投棄)
4月に入り、東電はタービン建屋で見つかった汚染水約1万トンを海洋投棄した。オリンピック規格のプール3杯分にあたる。汚染水のほとんどは、事故後の冷却作業による注水が、炉心と使用済燃料プールを経由して漏出しているため、冷却すればするほど、放出量も増加する。今も建屋に溜まっている水だけで6万トンにのぼる。
[http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819595E0E3E2E2938DE0E3E2E6E0E2E3E39F9FE2E2E2E2:title= また、2号機の取水口付近からの汚染水は、流出総量が推定で520トン、汚染水に含まれる放射性物質の量は4700兆ベクレル(4700テラベクテル)だった。]
「海はごみ捨て場じゃない」全魚連関係者が東電に抗議。http://www.asahi.com/national/update/0406/TKY201104060148.html
今後、東北地方太平洋側の海洋は、かつてない規模の放射能汚染が続くと思われる。これについては、下記のフランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)が作成した図が参考になる。
「原発はコストの低い電源であり、日本経済を支えている」といった主張は、急速に無意味なものになりつつある。むしろ、「原発は極めてコストの高い災害をもたらし、日本経済にトドメを刺そうとしている」と考える段階に来ているのではないだろうか。
政府と東電は「海水の放射能は拡散することで放射線量が減少するので影響は少ない」としているが、実は拡散した核種をプランクトンが吸い込み、それを魚が食べ・・・という形で、食物連鎖のなかで、蓄積されていく。そして高濃度に汚染された魚介類を、私たちが食べることになる。
発電所の沖合い30キロの地点でも、ヨウ素131やセシウム137が観測されている。4月13日の厚労省の発表によれば、福島県いわき市沖・福島第一原発から35キロの地点で採取されたコウナゴから、1万2500ベクレル/kgの放射性セシウムを検出した。食品衛生法での暫定基準値の25倍。
今後は、規制値の変更(緩和)にも注意が必要。
参考:汚染水の拡散予測(フランスIRSNによる)
http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/2011/04/irsn-b3b6.html
地下水を経由した汚染
2号機周辺に設置された井戸から出た地下水の放射能濃度が、ここ1週間で17倍に増加している。ヨウ素131が1ccあたり610ベクレル。(4/15朝日 http://www.asahi.com/national/update/0414/TKY201104140463.html )
モニタリングデータ
首相官邸のサイトより:放射線モニタリングデータ
http://www.kantei.go.jp/saigai/monitoring/index.html
署名など、あなたにできるアクション
福島の子どもたちを被ばくから守るための署名をしてください。【アクション】[第2弾]子ども20ミリシーベルト基準の即時撤回および被ばく量の最小化のための措置を求める緊急要請 オンライン署名フォーム http://e-shift.org/?p=485
子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク
http://kofdomofukushima.at.webry.info/
Please SIGN to save children in Japan from radiation
http://fukushima.greenaction-japan.com/archives/41
MSCR (Moms to Save Children From Radiation) (日英語)
http://fukushima.greenaction-japan.com/archives/41
東日本からの避難に関連するリンク
母子疎開ネットワーク http://hinanshien.blog.shinobi.jp/
オペレーションコドモタチ http://www.soybeans.co.jp/op_kodomo/
参考文献と、重要情報のブックマーク
「僕と核」2011 http://e22.com/atom2/avg.htm
ササユリの咲く頃に。 http://ameblo.jp/kenken4433/
早川由紀夫の火山ブログ http://kipuka.blog70.fc2.com/
原子力資料情報室 http://cnic.jp/
福島原発事故情報共同デスク http://2011shinsai.info/
SAVE CHILD 放射能汚染から子供を守ろう http://savechild.net/
<原発震災への対処> 知識を獲得し、汚染される覚悟を持って、楽天的に! 矢ヶ崎克馬(琉球大学名誉教授) http://newsfromsw19.seesaa.net/article/192524452.html?1305530571
Peace Philosophy Centre http://peacephilosophy.blogspot.com/
「福島原発震災」をどう見るか―私たちの見解(その1)http://kk-heisa.com/data/2011-03-23_kkkenkai.pdf (『柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会』)
「福島原発震災」をどう見るか―私たちの見解(その2) http://kk-heisa.com/data/2011-04-07_kkkenkai2.pdf (〃)
全国の放射能濃度一覧 http://atmc.jp/
小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章氏の情報発信 http://hiroakikoide.wordpress.com/
参考資料 マニュアルどおりにならない原発事故対応 〜パニックに陥らず、正確な情報で行動しよう http://d.hatena.ne.jp/chechen/20110325/1301023227
「社会情報リテラシー講義:福島原発事故をめぐる「安全」報道を考える」
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- 第1回 「科学」「安全」「安心」:問題を整理する http://researchmap.jp/jowricset-111/#_111
- 第2回 基準と単位を整理する http://researchmap.jp/jo6nkzpvy-111/#_111
- 第3回 数値を確認する http://researchmap.jp/jo7wxgftu-111/#_111
- 第4回 事後と事前:安心と安全の境 http://researchmap.jp/joge2by5g-111/#_111
- 第5回 比べること:安心と安全の境(2) http://researchmap.jp/joxfh3rfa-111/#_111
- 第6回 冷静と混乱のあいだ http://researchmap.jp/joq9cru43-111/#_111
- 第7回 「安全」の視点から情報と対応を検討する http://researchmap.jp/jo46bzfzc-111/#_111
- ベクレルとシーベルトの変換 http://panflute.p.u-tokyo.ac.jp/~kyo/dose/
<電力の将来>スペインの風力発電、最大の電力源に成長 http://newsfromsw19.seesaa.net/article/195003319.html
流言・デマによるパニックを心配して情報を伏せている方々へ 静岡大学防災総合センター教授 小山真人 http://sk01.ed.shizuoka.ac.jp/koyama/public_html/etc/riskcom.html
ISEP: 3.11後のエネルギー戦略ペーパー:無計画停電から戦略的エネルギーシフトへ http://www.isep.or.jp/images/press/ISEP_Strategy110404.pdf
日本の加害者化 ーー対岸から火事を眺めて http://newsfromsw19.seesaa.net/article/194703247.html
【福島原発震災(38)】フランスIRSNが海洋汚染のシュミレーション結果を発表 http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/2011/04/irsn-b3b6.html
http://sirocco.omp.obs-mip.fr/outils/Symphonie/Produits/Japan/SymphoniePreviJapan.htm
気象庁がIAEAの要請をもとにつくったシミュレーション http://www.jma.go.jp/jma/kokusai/eer_list.html
放射能漏れに対する個人対策(第3版) http://www.irf.se/~yamau/jpn/1103-radiation.html
読み物系ブックマーク
早尾貴紀:緊急、原発震災関連 http://hayao2.at.webry.info/
弱い文明 http://blog.goo.ne.jp/civil_faible/
よこぜログ http://yokoze.cocolog-nifty.com/blog/
ホンマタイムス http://honmaya.exblog.jp/
まとめ:大富亮