ヒューマン・ライツ・ウォッチ報告書:『チェチェンに蔓延する拷問』

ヒューマン・ライツ・ウォッチHRW)が、チェチェンに「蔓延する」「組織的な」拷問についての報告書を発行しました。報告書の16ページにおよぶ調査の中では、100件以上の拷問が紹介されています。拘束された人々は、公的機関やチェチェンにある秘密収容所で拷問を受けますが、拷問を行う側の人間が罰せられることは決してありません。

HRWチェチェンで行われている拷問の大半に関わっているとして非難している人物が、親ロシア派政権のボス、ラムザン・カディーロフ。報告書では「ロシア連邦警察当局による膨大な数の虐待や拷問」についても言及されています。

HRWは、国連拷問等禁止委員会およびロシアの国際パートナーであるEUに対して、ロシアが拷問をやめ、加害者を罰するために「強いメッセージ」を送るよう要求しています。

[11/13 ラジオ・リバティ]
http://rferl.org/featuresarticle/2006/11/1A53E4E3-758B-452E-BF23-B7D54269A7CE.html

訳注:チェチェンにおける拷問については、10月に国連拷問等禁止委員会の特別報告者のマンフレッド・ノヴァク氏がロシアを訪問するはずでしたが、ロシア政府の圧力によって延期になりました。今も再訪の予定は立っていないようです。

[10/5 バイナフ自由通信]
http://d.hatena.ne.jp/ootomi/20061005