モスクワ大学ジャーナリズム学部、故アンナ・ポリトコフスカヤに名誉卒業生称号を追贈

(岡田一男さんが訳してくださいました。ありがとうございます)

 6月7日、モスクワ国立大学(MGU)ジャーナリズム学部*1卒業生・在学生交流式典において、学部長ヤセン・ザスルスキーは、アンナ・ポリトコフスカヤにMGU名誉卒業生称号を追贈するという決定を公表した。

 「私は在学中のアーニャのことを良く覚えている」とヤセン・ニコラエヴィッチは語った。「私は1975年の入学試験にあたって彼女が書いた作文も読んでいる。彼女は、アフマートワとツヴェターエワについて書いていた。後にアンナは、より深刻なテーマに取り組むようになった。我々の最良の卒業生たちをこうして失っていくことは、非常に悔しくもあり、辛いことだ」

 こうしてアンナ・ポリトコフスカヤの肖像写真は、かつて同じように名誉卒業生称号を送られたユーリー・シチェコーチヒン*2の肖像写真と並んで飾られることになった。この他、アンナ・ポリトコフスカヤ博物館の創立が計画されている。その第一号展示品として、彼女の遺稿集「何のために?」が、編集部代表から、アーニャがかつて学んだ学部に寄贈された。
ノーヴァヤ・ガゼータ紙 2007年6月7日

訳文 岡田一男

*1:これまで私もジャーナリスト学部と訳してきましたが、журналистикиは、ジャーナリズムと訳した方が適切かと思いました。

*2:ユーリー・シチェコーチヒン(1950-2003)はノーヴァヤ・ガゼータ紙副編集長として活躍し、ヤブロコ連合に所属する下院議員でもあったが、放射性物質によって2003年夏に毒殺された。