難民審査の長期化に反対の声を!

 日本で難民申請した外国人の審査期間が最長で9年を超え、8年以上かかっている申請者が4人もいることが明らかになりました。福島瑞穂議員(社民)の質問に対する政府の答弁書によると、今年10月1日時点で、一次の難民申請を却下され、異議を申し立てて、審理が継続されている難民申請者は415人。そのうち4人が、8年以上もの間、公的援助や就労許可を与えられないまま放置されていることになります。
 日本の難民認定数は、年間30〜40人程度と、欧米諸国と比べると桁が2つ3つ少ないため、国際的な批判を浴びていますが、審査期間も国際的に異常な水準だということが今回改めて判明したわけです。
 先日、入国管理局に行ってきたとき、アフリカから逃れてきたある難民の話を聞きました。その人は、4年前に来日して難民申請をしたのですが、4年の間に本国の家族は全員殺されてしまい、自身も入国管理局に1年間収容されて心身を壊され、ついには一刻も早く申請が却下されることを望むようになったそうです。
 難民認定率の低さと審査期間の長さ、そして公的援助の不足と就労の禁止が意味するものは、日本には、助けを求めて逃れてきた人々を「自発的」に退去させるための見えない制度が存在する――ということではないでしょうか。
 この制度を少しずつでも変えていくために、よろしければどうか法務省にFAXを送ってください。以下に例文を用意しましたが、一言だけの手書きのものでもよいと思います。あなたの声を届けてください。(邦枝)

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 法務省へのFAX(例文):http://chechennews.org/dl/20071220refugee.pdf