原発推進派学者からの提言

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今日のトピックス 原発推進派学者からの提言

 おはようございます。3月末のことですが、原発推進派学者の一部の方々が「福島原発事故についての緊急建言」というアピールを出しています。

原子力の平和利用進めて、まさかこういう事態、これほど国民に迷惑をかけるような事態は予測してなくて、結果的にこうゆうことになっているということについては、やっぱり原子力を進めてきた人間としてやはりある種の、その、やっぱり国民に謝る、謝らなくてはいけないような気持ちはみんな持っていると思います。http://blog.livedoor.jp/pfj_blog/archives/50613110.html

 この提言で、次のような問題は共有されているようです。

 特に懸念されることは、溶融炉心が時間とともに、圧力容器を溶かし、格納容器に移り、さらに格納容器の放射能の閉じ込め機能を破壊することや、圧力容器内で生成された大量の水素ガスの火災・爆発による格納容器の破壊などによる広範で深刻な放射能汚染の可能性を排除できないことである。(同上)

 推進側の人々にとっても、今の状況は非常に危機的だということがわかります。しかし、次のくだりは少し残念です。

 事態をこれ以上悪化させずに、当面の難局を乗り切り、長期的に危機を増大させないためには、原子力安全委員会原子力安全・保安院、関係省庁に加えて、日本原子力研究開発機構放射線医学総合研究所、産業界、大学等を結集し、我が国がもつ専門的英知と経験を組織的、機動的に活用しつつ、総合的かつ戦略的な取組みが必須である。

 原発を推進してきた上記のような機関が寄り集まっても、あまり状況は良くならないのでは。こうした機関の「専門家」だけでなく、むしろ原子力資料情報室をはじめとする、今回の事故を事前に警告してきた市民のシンクタンクの参加こそ重要ではないでしょうか。

 日本に住む人だけでなく、世界に対する徹底した情報公開が、この問題をより多くの人の知恵で解決に近づける鍵のように思えてなりません。

この日記の目的

 福島第一原発事故に関する情報を、手短にまとめる試みです。不正確な点がありましたら、どうぞメールなどでご指摘下さい。情報提供も歓迎します。 editor@chechennews.org
 サイトの内容の引用やリンクはご自由にどうぞ。

福島第一原子力発電所の状況

 「低レベル汚染水の放出」と呼ばれる、事前予告のない放射性物質の海洋投棄が続き、世界的な問題になりつつある。すでに中国、韓国の政府とメディアからは批判が噴出しており、大気へのベントも含め、風下の北米圏からの批判が強まるのも時間の問題。
 原子炉にもともと設置されている冷却システムは依然として復旧しておらず、原子炉・使用済燃料プールの温度・水位のほとんどはデータさえ取れていない(または発表されていない)。
 炉心溶融に続き、再臨界の可能性も有識者から指摘され始めた。福島原発の危機的状況は、なお拡大している。

     1号機 2号機 3号機 4号機
製造 1971年GE製 1974,GE,東芝 1976,東芝 1978,日立
空中写真
主な出来事 3/12 水素爆発(原子炉建屋) 3/15 水素爆発(圧力抑制プール) 3/14 水素爆発(原子炉建屋) 3/15 水素爆発(使用済燃料貯蔵プール)
原子炉 燃料400体。炉心溶融。燃料棒の一部が露出、損傷の疑い。温度低下、ノズル部で221度。圧力容器に真水注入中 燃料548体。炉心溶融。圧力容器に穴。圧力抑制プール損傷。圧力容器に真水注入中(!)。 燃料548体。炉心溶融。燃料棒の一部が露出、損傷の疑い。圧力容器に真水注入中 燃料なし
燃料の損傷率* 70% 30% 25% -
使用済燃料プール 燃料292体。水位、水温不明。外部注水中 燃料587体。水位不明、水温(71度)。外部注水中 燃料514体。水位、水温不明。外部注水中 燃料1331体(!)。水位、温度不明。外部注水中
高濃度汚染水 放射能値1000倍(炉心冷却水との比較)。複水器から貯蔵タンクへ移送中。取水口付近で1万9000ベクレル 放射能値10万倍(同)。複水器から貯蔵タンクへ移送中。取水口付近の汚染水(放射線量は1000ミリシーベルト毎時)は流出停止。(30万ベクレルだった) 放射能値1000倍(同)。取水口付近で1万5000ベクレル 取水口付近で1万4000ベクレル
その他 ウランとプルトニウムを混在させたMOX燃料を装荷。制御困難に陥りやすく、拡散した場合に毒性が最も高い。
主な出典
*4/7東電発表値を採用
東京新聞連載「福島第一原発の現状」、NewYorkTimes"Status of the Nuclear Reactors at the Fukushima Daiichi Power Plant"など
空中写真はPhotos of the Day - Fukushima Dai-ichi Aerialsより

使用済燃料プールの冷却

 すべて生コン圧送機で注水中。1、3、4号機の温度、水位不明。2号機の温度は不安定。(4/1:58度 4/1:72度 4/2:61度 4/3:50度 4/5:71度 4/6:68度)

高濃度汚染水

 タービン建屋で見つかった汚染水を、4/4から東電が海水に放出し始めた。この汚染水のほとんどは、事故後の冷却作業による注水が、原子炉と使用済燃料プールを経由して漏出しているため、冷却すればするほど、放出量も増加する。建屋に溜まっている分だけで6万トンにのぼる。炉心を冷却すればそのまま汚染水になる。このジレンマが解決できていない。
 亀裂からの汚染水の流出を止めるための「水ガラス(ケイ酸ナトリウム)」が話題になっているが、全体の状況を考えれば、一部の亀裂を塞いでも、別の場所から漏出するようになるだけだろう。

大気を経由した汚染

参考図

ドイツ気象庁による放射性物質の飛散予想(むこう3日間)。放出源の濃度が分からないため、気候条件のみによる予想です。つまり、この期間のあいだにあり得るベントや爆発によって、放射性物質が放出した場合に、どのように拡散するかをシュミレートしたものなので、この図から直接、危険度を評価することはできません。くわしい説明はこちらを:"with eyes closed." by Kan Yamamoto http://www.witheyesclosed.net/post/4169481471/dwd0329

海水を経由した汚染

 「海はごみ捨て場じゃない」全魚連関係者が東電に抗議。http://www.asahi.com/national/update/0406/TKY201104060148.html

 政府と東電は「海水の放射能は拡散することで放射線量が減少するので影響は少ない」としているが、実は拡散した核種をプランクトンが吸い込み、それを魚が食べ・・・という形で、食物連鎖のなかで、蓄積されていく。そして高濃度に汚染された魚介類を、私たちが食べることになる。

 今後は、規制値の変更(緩和)にも注意が必要。

地下水を経由した汚染

 冷温停止中の福島第一原発5、6号機の地下でも、低レベル汚染水をを検出。(4/3)

モニタリングデータ

 首相官邸のサイトより:放射線モニタリングデータ
http://www.kantei.go.jp/saigai/monitoring/index.html

計画停電は何のため?

東電サイトより:よくあるご質問 なぜ計画停電を実施する必要があるのですか?

その回答 国内観測史上最大の地震の影響により多数の発電所が停止しております。そのため想定する需要に対して供給力が不足する見通しで、不測の大規模停電を防ぐために、やむを得ない緊急事態となりましたので、計画停電を実施させていただいております。
http://tepco.okbiz.okwave.jp/EokpControl?&tid=143144&event=FE0006

 電気は本当に足りないのでしょうか?

 「随時調整契約を結ぶ大口事業者への供給を抑えれば、計画停電で社会全体に迷惑をかけずにすむ。本当に全契約者に使用削減を要請しているのか。計画停電の被害を軽く考え、『やはり原発は必要』と思わせようとしているのではないか」(経済ジャーナリスト 萩原博子 東京新聞4/4特報面より)

 まず、東電が毎日発表している(同時に、その日しか見れない)電力需給のグラフです: http://www.tepco.co.jp/forecast/index-j.html

 東電発表による、4/7の供給量=3,950万kw
 東電発表による、4/7の需要量=3,300万kw(A)

 さて、当方で電力供給量を集計してみました。こちら:2011keikaku.xls 直

 この集計では最大出力での供給量=4,528万kw(B)となります。したがって、少なく見て650万kwの余裕(東電見積)、多く見て(B-A)=1228万kwもの余裕(大富見積)があります。計画停電の必要性はまったくありません。

 なお、東電管内で唯一稼働中の柏崎原発の総出力が491万kwですから、もしこれを停止させても、停電は必要ないことになります。

 原発は必要ありません。

イベント情報

浜岡原発すぐ止めて! 4・10東京―市民集会&デモ 〜切迫する東海地震放射能は首都圏直撃・止めても大余裕の中部電力

2011年4月10日(日) 場所 芝公園 23号地 集合 12時45分
http://www.cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1069

 ぜひ、ご参加下さい。

(以上のまとめ:大富亮)