ロシア政府、二都市で反体制デモを鎮圧


(このURLに動画があります: http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/7782543.stm)

 BBC発 12月14日日曜、ロシア治安当局は、モスクワとサンクトでの反体制デモを鎮圧し、100人以上の参加者を逮捕した。モスクワでは警察が抗議会場となった二つの広場をトラックで取り囲み、参加者の逮捕に乗り出した。サンクトでは目抜き通りを通行しようとした100人の参加者を警察が阻止し、10人が逮捕された。このデモは、元チェス世界王者ガルリ・カスパロフらの「もうひとつのロシア」運動が組織したもの。
 もうひとつのロシアは「異論派の行進」というデモを行なうことを呼びかけていた。逮捕された人々には、カスパロフ氏の友人で、エドワルド・リモノフ氏も含まれている。モスクワ当局は、このデモに対して「許可を得ていないため、法律によって断固として阻止される」と警告していた。

 この前日「連帯」という新たな人権保護運動が立ち上がり、デモはそれに続くものだった。このネーミングは、東欧で初めてソ連の支配を打破したポーランドの労働運動と同じものだ。13日、モスクワのヒムキ地区での集会で、カスパロフ氏は「この政権を改革することは不可能だから、連帯の目的はプーチン政権の打倒にある」と言明した。このほかに、野党勢力「右派連合」の元党首、ボリス・ネムツォフも参加している。

 一方、親政権派の青年組織「若きロシア」は、このときの会議場の外で発煙筒を焚いて妨害。一部は猿のお面をかぶり、バナナを投げつけるなどして反体制派を挑発していた。

http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/7782414.stm