チェチェン:NGOを閉鎖せよ
原文: http://www.watchdog.cz/?show=000000-000008-000004-000100&lang=1
2008年2月7日 ウマルト・チャダーエフ (チェチェン)
ロシア連邦登録局チェチェン支部は、非政府組織連合―チェチェンとイングーシの人権状況を社会に訴えている団体―を閉鎖しようとしている。
非政府組織連合は、当初、運営に関する不正が多くあったとして告発されたのだったが、その後、「民族間の不和を煽った」罪がそこに加わった。
「ここ数ヶ月間、警察や税務官が、私たちの団体を何度も査察しました」と、非政府組織連合・情報センターのタイーサ・イサーエヴァは言う。「こうした査察には、連邦南部の法執行当局の代表まで加わっていました。私たちの団体を体よく閉鎖するために、計画的な嫌がらせをしているのだと思います」
最近、非政府組織連合が昨年の秋に発行した出版物に対して、「言葉の試験」が実施された。試験の結果は、非政府組織連合が発行した「女性と子ども。生きる権利」というブックレットには民族紛争を煽るような記述があるというものだった。ブックレットは、999部発行された。ブックレットの中には、有名人やアーティスト、人権活動家といったチェチェンの著名人が、チェチェン戦争中のロシア連邦軍による女性や子どもの殺害・殺戮について語る部分がある。グローズヌイでのブックレットの発行にあたっては、チェチェン議会の議員や、チェチェン人権委員会の委員や、NGOの代表も関わっており、賛意を表明していた。
「このブックレットを発行するにあたって、私たちの目的は一つだけでした。それは、戦争は決して私たちに平和をもたらさないということです。私たちは戦争を正当化しようとする行為を倫理的に許すことはできません。戦争は、何十万人もの人々に、痛みと嘆き、血と涙をもたらすだけです。戦争は本質的に邪悪なもので、その他の特性は二の次です」と、タイーサ・イサーエヴァは言う。
「[最高裁での]次の審議は、2月13日に予定されています。信頼できる情報によると、裁判所は、私たちの団体の閉鎖を求めている複数のロシア連邦法執行当局者から圧力をかけられているそうです。私たちはあらゆる手段を使って正義を求めていきます」と、イサーエヴァは締めくくった。