2006-01-01から1年間の記事一覧

忘却の9.11

9.11から5年、あるいは33年が経った。2001年9月11日のニューヨーク――ハイジャックされた旅客機が米国の中枢を攻撃し、2973名が死亡した。米国は、報復措置としてアフガニスタンとイラクに戦争を仕掛け、2006年9月3日現在までに9.11の死者数を超える2974人以…

メモ:9.11から5年

「世界を変えた」9.11から昨日で5年になる。事件の後、ロシアのプーチン大統領は、即座に米国の「テロとの戦い」への支持を打ち出した。「テロとの戦い」は、それを推進する主体が「テロ」の温床となる構造的な不平等を際限なく拡大させる、終わりの見えない…

訂正とお詫び:チェチェンのアブグレイブ

9月8日のバイナフ自由通信とチェチェンニュース Vol.06 No.17でご紹介したチェチェン親ロシア派政権宛てのメールアドレスが届かなかったというご指摘をnyさんよりいただきました。申し訳ありません。別のアドレスを見つけてきましたので、よろしければ pspra…

読者からのお便り

9月8日のバイナフ自由通信とチェチェンニュース Vol.06 No.17では、治安部隊がチェチェン市民を拷問してその様子を携帯電話で撮影している問題について取り上げました。この件について、実際にビデオをご覧になった読者の方からお便りをいただいたので紹介し…

「イムラン基金」活動報告

2000年にチェチェン戦争で被弾したチェチェン難民の少年イムランの頭蓋骨修復手術を日本で行うため、2006年4月15日より「イムラン基金」として本格的に活動を展開してきました。そして去る7月28日に念願の来日手術成功にまでたどり着くことができました。皆…

チェチェンのアブグレイブ

気分のよくないニュースをひとつ。チェチェン親ロシア派政権首相ラムザン・カディーロフ配下の治安部隊の間で、拘束したチェチェン市民を拷問・虐待して、その様子を携帯電話で撮影する変態趣味が流行っているそうです。9月6日付のラジオ・リバティの記事に…

「チェチェンとイラクとパレスチナをつなぐもの」

チェチェンとイラクとパレスチナの共通点――その一つはこれらの国または地域が「対テロ戦争」という名の圧倒的非対称の暴力によって支配されていることだと思います。1994年から続く戦争によって、チェチェンでは約100万人といわれた人口のうち20万〜25万人が…

ベスラン学校占拠事件:誰が嘘をついているのか?

2004年9月1日にロシアの北オセチアで発生し、治安部隊の強行突入によって330名以上(うち半数は子ども)が死亡する大惨事となったベスラン学校占拠事件から2年。ロシアの上下院議員によって設置されたベスラン独立調査委員会は、今年の2周年追悼式典を前に、…

女性たちのチェチェン戦争

8月30日、チェチェンの首都グローズヌイで、女性たち約100名による抗議デモが行われた。彼女たちは、行方不明になっている家族の写真を手に、街頭に繰り出した。ヒューマン・ライツ・ウォッチの統計によると、チェチェンでの行方不明者は約1万8000人とされる…

独立派大統領の兄、親ロシア派政権の手に

8月18日、「チェチェン独立派大統領、ドク・ウマーロフが投降」という衝撃的なニュースが、ロシアのメディアで取り上げられた。だが、チェチェン親ロシア派首相のラムザン・カディーロフ筋によるこの情報は、後に誤報だということが判明。自主的に投降を申し…

ロシアNGOがチェチェンで行われている拷問に警鐘

ロシアのNGOが、チェチェンで横行している刑務所での拷問に警鐘を鳴らしている。「反拷問委員会」のチェチェン支部代表、スプヤン・バスハーノフは、「チェチェンで拷問が行われていることに関して多くの訴えが寄せられている」と述べ、人権侵害を続けるロシ…

アルハーノフVSカディーロフ:チェチェン親ロシア派内部抗争始まる?

今年の10月5日に30歳のお誕生日を迎えるチェチェンのプリンス、ラムザン・カディーロフ。対独戦勝記念日のパレード中に爆殺されたアフメッド・カディーロフをパパに持つ華麗なる血脈(意味不明)を継ぐ彼は、国内外から最年少のチェチェン親ロシア派大統領候…

武装解除、カディーロフ勢力の弱体化 (1)

ロシア政府がチェチェン独立派に降伏を呼びかけてから1ヶ月。政府は投降した独立派戦闘員に対する「恩赦」を宣言し、すでに80名以上の戦闘員が投降していると言われているが、その実態はどうなっているのだろうか。チェチェン、イングーシ、ダゲスタンの現地…

ご投降は計画的に・・・

8月8日、チェチェン親ロシア派政権大統領のアル・アルハーノフは、政府が「恩赦」を宣言したことによって、すでに84名の独立派戦闘員が投降したと語った(8月8日付 ラジオ・リバティ)。「恩赦」というのは、ロシア政府がバサーエフの死を受けて独立派に呼び…

ロシアの子ども兵士たち

チェチェン問題を語るとき、「ロシアの侵略に対する抵抗の歴史」という言葉がよく用いられる。ロシアを加害者として、チェチェンを被害者として、チェチェン戦争を捉える見方は、解りやすくはあるけれど、ときに被害者が加害者になる可能性というものを忘れ…

消されゆくチェチェン難民

チェチェン親ロシア派政権が、チェチェンと隣国イングーシにあるチェチェン国内避難民/難民キャンプを本格的に閉鎖し始めている。チェチェン親ロシア派政権首相ラムザン・カディーロフは、「8月5日までに避難民の総数を可能な限り減らすべきである」「イン…

チェチェン人の失踪・違法処刑に関する欧州人権裁判所の判決

欧州人権裁判所が、チェチェン人の失踪・違法処刑に関して、遺族に合計3万24000ドルの損害賠償を認める判決を下した。失踪したチェチェン人男性の違法処刑を命じたとされるアレキサンダー・バラーノフ将軍は、ロシアの英雄として勲章まで授与されている人物…

20060717集会報告:チェチェンの現在を語る

−ハッサン・バイエフ医師来日延期報告− チェチェン戦争が始まって約12年。ロシアのチェチェン共和国では、1994年から続くロシアの軍事侵攻によって、人口の20%〜25%が死亡し、50%が難民として国外に逃れています。私たち「ハッサン・バイエフを呼ぶ会」は…

日本の仏教僧からアーラ・ドゥダーエワ(元チェチェン大統領ジョハル・ドゥダーエフの未亡人)に宛てた公開書簡

「チェチェンの人々の非暴力の聖なる使命と法華経の未来記」 英語原文からの著者による訳文 寺沢潤世南無妙法蓮華経 アッサラーム・アレイクム 親愛なるアッラ・ドゥダーエワさん。 今度、そちらに、新に移られてから生活に新しい希望と可能性が開かれた事を…

バサーエフとは誰だったのか −チェチェン市民の声−

「確かにバサーエフは人質を取ったこともありました。けれど、ロシア軍も同じことをしてきたのではないですか?・・・今、バサーエフを非難したり賞賛したところで意味はありません。彼にとっては、こうした方法でロシアに対して戦いを続ける以外に選択肢は…

ロシア当局、チェチェン独立派に武装解除を要求

ロシア連邦保安局(FSB)の長官が、チェチェン・ゲリラに対して、8月1日までの武装解除と投降を要求した。一方、チェチェン独立派政権は、戦争の継続を唱えながら、G8サミットに対する声明の中でロシアに対する即時無条件の交渉の開始を要求している。だが、…

バサーエフの死、終わらない戦争

ロシア最大のお尋ね者であったチェチェン野戦司令官シャミーリ・バサーエフが、7月9日死亡した。バサーエフは、チェチェン独立運動の過激派を代表する存在であり、ベスラン学校占拠事件を含め、ロシアに対する数多くの大規模なテロ攻撃への関与を表明してき…

バサーエフは事故死したのではないか?

「イングーシでバサーエフが殺害されたことによって、テロリストどもにとって安住の地などないこと、そして、テロリストどもにとって戦わずに済む場所などどこにもないことが証明された」(アル・アルハーノフ) 「彼を殺したのが自分でなかったのが残念だ」…

バサーエフの死が意味するもの

チェチェン独立派最強硬派のシャミーリ・バサーエフ野戦司令官が、7月10日、イングーシ共和国で死亡した。ロシア当局は、バサーエフの死を「対テロ作戦」の成果(要するに殺害)として発表しているが、チェチェン戦争の継続を望んできたロシア当局と利害を共…

バサーエフの死がモスクワの運命を決定する

シャミーリ・バサーエフの死はロシアに何をもたらすのか? ラジオ・リバティのリズ・フューラー記者による分析。

ザカーエフ:シャミーリ・バサーエフの死を語る

チェチェン独立派外相のアフメッド・ザカーエフは、7月10日、ラジオ・リバティのインタビューに応じて、シャミーリ・バサーエフの死について語った。対ロシア最強硬派野戦司令官の死がチェチェン情勢の行く末に様々な憶測を生む中で、ザカーエフは彼の死によ…

共謀罪の攻防はまた今週も山場! 

学生、公務員の人、仕事が5時に終わる人、近所の人、 その他動ける人はただちに永田町にGO! チェチェンニュースは廃案以外認めませんよ! (特に民主党の方々にそう申し上げたい!)■5月25日(木)6時半〜 南部労政会館(JR大崎駅5分 ゲートシティー…

荒れ狂う暴力的民族主義

アムネスティ・インターナショナルが5月4日、"Russian Federation: Violent racism out of control"(「ロシア連邦:荒れ狂う暴力的民族主義」)という報告書を発表した。報告書によると、ロシアの民族差別主義団体によって、2005年には少なくとも28名が殺害…

プーチン、お尋ね者に

報道の自由を守ることを目的としたジャーナリストによる国際NGO、「国境なき記者団」のトップページにロシアのプーチン大統領がデビューした。彼の顔画像とともに現れるキャッチフレーズは"THE PREDATORS OF PRESS FREEDOM"。直訳すると「報道の自由の捕食者…

宛先: chechnya-sl More than 20 inhabitants of Tsentoroi village abducted.During recent days, more than 20 men were seized in the village of Tsentoroi (Chechnya) by armed persons in camouflage uniforms and driven away to an unknown destinat…